
こんにちは、文です。
文は幼い頃から、
「この世界は偽物で、幻で、
本当にあるわけじゃないんだ」
こういう感覚を持っていました。
大人になってからたくさん勉強を重ね、
この感覚が正しくも誤りでもあることを学びました。
さて、今回は、この世界のすべてが幻覚だ、
ということについてのお話をします。
・私たちは日常的に幻と生活している
・幻覚や幻聴は人間が本来持つ「想像力」が原因
この世界が本物ではない理由
はっきり言います。
この世界の全ては幻想です。
偽物です。
本物ではないのです。
今あなたに見えてるものは幻覚で、
今あなたに聴こえてるものは幻聴です。
「幻覚」「幻聴」と言葉にすると、
なにか病気を原因としたり、
特別なもののように思える気がします。
よく言われるのは統合失調症だとか、
PTSDだとか、
認知症だとか、
薬物だとか…
しかし、この記事で言っているのはそういうことではありません。
私達は、常に幻覚や幻聴を見ているのです。
その他にも、幻嗅、幻味、幻触など…。
ありとあらゆる幻とともに生活しています。
例えば、目の前になにか物で隠れている風景はありませんか?
スマホで隠れている奥の風景を想像してみてください。
その隠れた風景は、その隠れている部分だけ永遠なる黒い穴が空いているでしょうか?
いいえ、隠している物をどければ、普通に風景が続くことが想像できますね。
事実では見えない。
けど、幻覚によって補っているのです。
例えば、ケータイから音を流すとしましょう。
それは人の声や楽器に聴こえるはずです。
しかし、実際に聴いているものは
「スピーカーから溢れ出た波長」です。
人の声でも楽器でもありません。
これを幻聴と呼ばずして何を幻聴と呼びましょう。
例えば、梅干しを想像してみてください。
実際には食べていないのに、唾液が出ますよね。
まごうことなき幻味といえます。
どうしてこれほどまでに幻だらけなのか?
私達の脳は「わからないこと」を最も恐れ、
その恐怖を払拭するために
「想像」する事のできる唯一の生き物なのです。
そして、私たちは想像と現実の区別が付きません。
こんな感じで、
「実際には存在しないもの」を、常日頃見たり聞いたりしています。
とっても危険に思えますか?
でも、この想像力のおかげで、人類(ホモ・サピエンス)は
ネアンデルタール人という、
我々よりも脳の容量が大きい=頭の良い旧人類に
勝てたのです。
ネガティブな幻(被害妄想、統合失調症)
さて、人間が日常的に幻と生活していることが
おわかりいただけたと思います。
人間は、「わからないこと」を最も恐れ、
「想像」という素晴らしい機能を得ました。
しかし、この素晴らしい想像力がもたらす幻のちからには
いいことばかりでなく、悪いこと、副作用もあるのです。
それが「ネガティブな幻」です。
何らかの原因により、
人間の本来持つ自己防衛本能があまりにも大きくなりすぎると
ネガティブな幻が強くなりすぎてしまい、
統合失調症などの病気となって現世に現れます。
誰かに支配されそうになったり、
理解してもらえなかったり、
自分が自分でなくなるように感じたり…
そんな恐怖との折り合いをつけるように、
恐怖から自分を守るように
幻覚や幻聴などの症状を感じ始めるのです。
夢という幻
さて、幻といえば「夢」が思いつく方も多いのではないでしょうか。
誰しもが一度は見たことがある「夢」という幻ですが
一体なんのために見るのでしょう。
実は今もはっきりしたことはわかりませんが、
最も多数派なのが「記憶の整理」、
他に「現実のシミュレーション」
「充足願望」
などなど…。
私たちが現実でよりよい生活を送れるように、
手助けしているように思えますね。
にしても、起きて現実に戻っても幻は幻なので
「起きながらにして夢を見ている状態」にあるとも言えるのかもしれません。
社会という幻
実は、「言葉」や「お金」といった社会通念も
その多くが幻、
存在しないものなのです。
よく考えてみてください。
仮に私が「幻」と言ったとして
その「幻」という言葉から感じ取るイメージや定義は、人によって違うはず。
であれば、お金の重みも、社会への本気度も
人によって違うはずです。
社会に「実態」などなく、
あくまでも世間的な共通認識の一環としての役割を担っているのです。
世界は偽物で、本物だ
この世界は幻だらけで、つまり、偽物だということがわかったと思います。
最後に、わたたちが幻を見るようになった過程を解説していきます。
私たちは、つい数百年前まで、生き残るのがとても厳しい生活をしていました。
そのため、脳が最小のエネルギー消費で生きられるよう、仕組み化したのです。
そして、最もエネルギーをコスパよく使う方法、それが「信仰」です。
例えば「占い」「宗教」「親」「社会」そして「言葉」など
いちいち自分の頭で疑わず、まるごと信仰してしまうことで
頭のエネルギーを最大限消費しないようにしています。
そういうふうな、脳の仕組みがあるのです。
我々が常日頃感じている「想像」と「幻覚」「幻聴」といった症状は
この「信仰」に近いのです。
ものが隠れて見えないとしても、そこに永遠なる空洞があるわけではない、と
ないものを見るために信仰を生んだのです。
それも無意識的に。
要するに、コスパよく脳を使用する仕組み、というわけですね。
さて、この世界が幻である理由がおわかりいただけたでしょうか。
ただし、この世界は本物でもあります。
なぜなら、「この幻の世界こそが本物だ」という共通認識があるからです。
言葉は人間の意思疎通の手段です。
イルカが超音波で会話するように、
言葉は人間の共通認識のためにあります。
その言葉が、当たり前のように「世界が本物である」ことを前提としているならば
当たり前ですが、世界は本物になるのです。
なので、深く考えすぎず、
ときには「どうせ偽物の世界なのだから大丈夫」とちょっと羽目を外しつつ
楽しんで生きるための知恵として収めてください。
私たちは何一つ真実を認識できません。
けど、多くの芸術作品は、幻から生まれたものです。
それでは、最後までお読み頂き
ありがとうございました!